株式投資を行う際、すでに成功している投資家の手法をまねしたいと思っている方は多いのではないでしょうか?
株式投資に限らず物事をうまく行うためには、成功している人のまねをすることがなによりの近道です。
株式投資の世界では、株式投資によって莫大な資産を形成した多くの著名な投資家がいますが
もっとも有名な投資家はウォーレン・バフェットでしょう。
株式投資にあまり詳しくない方でも、ウォーレン・バフェットという名前を開いたことがある人は多いと思います。
そこで今回の記事では、 ウォーレン・バフェットの投資のやり方や考え方について説明をします。
ぜひ、今後の株式投資の参考にしてくださいね。
もくじ
ウォーレン・バフェットの投資のやり方とは
バフェットの投資戦略は、簡単にいうと株価が割安の水準にあるバリュー株に長期投資をすることを基本にしています。
しかし、単純にバリュー株投資を行っているわけではありません。
バフェットは、投資のルールを明確に決めており、主なルールは6つに集約されます。
- 企業本来の価値よりも割安な株価の株式を買う
- 自分が理解することが可能なビジネスを展開している企業を買う
- 長期間、安定的に業績を伸ばし続けている企業を選ぶ
- 社会のニーズに対応し、競争力も高い将来有望な企業を選ぶ
- 借金に頼ることなく、高い自己資本比率を維持する企業を選ぶ
- 資本を効率よく使って稼ぐ高ROE企業を選ぶ
バフェットの投資手法についてわかりやすく説明していきます。
企業本来の価値よりも割安な株価の株式を買う
バフェットの基本的な株式投資のスタンスは、本来の企業価値よりも現在の株価が低い株式に投資をするバリュー株投資を基本としています。
企業価値を図る基準というとPERやPBRが一般的ですが、バフェットはいくら株価水準が低くても並みの企業であれば買うことをしません。
多少株価が高い水準でも今後の成長が見込め
る優良会社を見つけて投資するようにしています。
PBRやPERのような指標にのみ頼って投資しているわけではないのです。 あくまで自分や自身が率いる運用会社の感性を大切にして投資を行っています。
自分が理解することが可能なビジネスを展開している企業を買う
バフェットは、自分で理解できるビジネスを営んでいる企業の株式しか購入しません。
当たり前のように思われるかもしれませんが意外とこれは難しいです。
皆さんの中には、証券マンに勧誘されて事業内容が良くわからない株式を購入した経験をお持ちの方はいないでしょうか?
また、インターネットでおすすめされている銘柄をよく調べないで買ったことはありませんか?
このように事業内容を把握しないまま株式投資をしてしまうケースは意外とあります。
しかし、バフェットは絶対にこの原則を破りません。
自分が理解することができないビジネスを展開している株式の場合、下落したときに保有し続ける気持ちを保つことが難しいからだそうです。
長期間、安定的に業績を伸ばし続けている企業を選ぶ
バフェットは、長期の業績の推移も非常に重視します。
証券会社などが推奨する銘柄の中には、短期的なトレンドに乗って上昇している銘柄も数多くありますが、バフェットは、このような銘柄を選ぶことはほとんどありません。
バフェットが投資する株は、長期で業績が安定しており、ITバブルやリーマンショックなどの金融危機を経験している株が多いです。
これらの金融危機に耐えることができた企業は今後も安定的に業績を伸ばすであろうという予想から投資をしているのです。
社会のニーズに対応し、競争力も高い将来有望な企業を選ぶ
バフェットは、一時的に爆発的な好業績を上げた企業に投資をすることはあまりありません。
なぜなら現在は良くても競争力が弱く、参入障壁が低い場合、長期的に収益を上げることは難しいからです。
バフェットが長期で保有している銘柄として有名なのがコカコーラやアメリカンエキスプレスです。
どちらも絶対的なブランド力があり今後、大きく業績が落ち込む可能性は低いといえるでしょう。
このように不動のブランド力や参入障壁が高い業界の企業に投資するのもバフェットの特徴です。
借金に頼ることなく、高い自己資本比率を維持する企業を選ぶ
バフェットは自己資本比率が高い企業に投資をする傾向にあります。
借金をすることは、決して悪いことではなくレバレッジを掛けた経営をすることができるので資金効率の良い経営を実践しているといってよいでしょう。
とはいってもやはり借金をしていない方が財務体質は安定していることに間違いはありません。
短期での運用であればともかく長期での運用の場合、財務体質の健全性は非常に重要な項目といえるでしょう。
財務体質も重視しているのがバフェット流の投資といえます。
資本を効率よく使って稼ぐ高ROE企業を選ぶ
バフェットはROEが高い企業に投資をする傾向にあります。ROEとはその企業の稼ぐ力をみるもので、純利益÷自己資本で計算することが可能です。
当然ですが、分母の自己資本が高いと数字は低くなりやすいです。 しかし、自己資本比率が高くてROEも高ければその企業は真に安定しているすぐれた企業であるといえるでしょう。
バフェットの保有銘柄とは
参考までにパフェットの2020年12月末の保有銘柄について載せておきます。
やはり大多数の人が知っている超優良企業に投資しているといえます。
最近の傾向としては、バフェットのポートフォリオの大部分を占めるアップルの株を大量に売却していることでしょうか?
1位 アップル 43.6%
2位 バンクオブ ·アメリカ 11.4%
3位 コカ·コーラ 8.1%
4位 アメリカン·エキスプ レス 6.8%
5位 クラフトハインツ 4.2%
6位 ベライゾン·コミュニケーションズ 3.2%
7位 ムーディーズ 2.7%
8位 USバンコープ 2.3%
9位 シェブロン 1.5%
10位ダビータ
短期売買の側面も
バフェットは、安定優良銘柄を長期で保有して利益を出し続けているイメージがありますが、すべて長期投資をおこなっているわけではありません。
投資で損失を出したとしても早めに見切って損失を限定的なものにとどめることもしっかりしているのです。
またポートフォリオの見直しも適宜行っており2020年はベライゾン・コミュニケーションズ、シェブロン、保険ブローカーのマーシュ・アンド・マクレナン、E.W.スクリップスなどの企業の株を買い短期で売買しているようです。
またバフェットは、日本の5大商社(三菱商事・三井物産・住友商事・伊藤忠・丸紅) の株を約64億ドル(約6780 億円)で購入しました。バフェットが買った日本の5大商社の株は、わずか6ヶ月で約77億ドル (約8170億円)近くまで上昇したことも話題になりました。
まとめ
今回は投資の神様であるウォーレン・バフェットについて紹介しました。
バフェットは、一代で10兆円以上の資産を築いた、投資界のレジェンドです。
バフェットのやり方はすごく簡単ですが、彼が成功した秘訣は長期間継続して、彼なりの手法をやり続けたことにあります。
何事も継続して長期間行うことは難しいですが、バフェットの投資手法を継続して行うことが出来ればすべての投資家に有用な投資手法であるといえるでしょう。
是非、今回の記事を参考にバフェットの投資手法の理解を深めていただければ幸いです。