FXでは、自分で取引をする裁量取引だけではなく、自動売買システムに任せて自動で取引をしてもらうという２つの方法があります。
自動売買システムを導入することで、自分の時間や手間を使うことなく利益を狙うことができるので、FX初心者の方や本業の仕事や家事が忙しい方にはかなり人気があります。
しかし、FX自動売買のメリットの裏には、デメリットも存在します。
そこで今回は、FX自動売買システムのメリット・デメリットについてご紹介していきます。
FX自動売買システムを使うメリット
FX自動売買とは、過去の相場と取引手法を当てはめて事前にシステムにプログラミングしておき、それを使って自動で取引をするというやり方です。
では、ここからはFX自動売買システムを使うメリットについてご紹介します。
チャートを見続ける必要がないので時間の余裕ができる
FX自動売買を使えば、あなたの代わりに24時間システムがトレードをしてくれます。
そのため、チャートを見続けて自分で取引をする必要がありません。
FXのトレーダーの中には、自分の仕事があり副業でFXの取引を行っている方も多くいます。
そのような方の場合、仕事の最中にもチャートが気になってしまったり、チャートが見れない時間の相場の動きで損失が出てしまうこともあります。
しかし、自動売買システムを稼働させていれば、自分が仕事をしている時間や寝ている時間、プライベートを楽しんでいる時間にも、あなたに変わってシステムが自動で取引をしてくれるので、普段の生活を変えずに利益を出すことができます。
感情的になって失敗することがない
FXの取引の中で失敗する1番の要因は、「感情に流されてしまうこと」です。
例えば、取引の中で損失を出してしまった場合にそれを取り返そうと思ってむきになって取引を行ってしまったり、含み損が膨らんでいる時に「きっと相場は回復するはずだ」と根拠のない感情論で放っておいてロスカットになってしまうこともあります。
しかし、自動売買システムを使っていると、システムが自動で取引をするので感情に流されて失敗をしてしまうことがありません。
そのため、安心して取引を行うことができるでしょう。
裁量では難しい相場でも利益を出せる
FX初心者の方は、特に裁量取引で利益を出すのは難しい場合もあります。
激しく上がり下がりする相場では、どのように取引をしたらいいのか分からない人も多いでしょう。
しかし、FX自動売買の場合は過去の長い年月の相場のデータが組み込まれているので、放っておくだけで利益を積み上げてくれます。
これはかなり大きなメリットと言えるでしょう。
FX自動売買システムを使うデメリット
FX自動売買システムは、たくさんのメリットがあるので使ってみたいと思うトレーダーの方も多いと思います。
しかし、凄すぎるメリットの裏側には、デメリットも存在します。
そこでここからは、FX自動売買システムを使うデメリットについてご紹介します。
急な相場変動には対応できない
FX自動売買システムは、事前に組み込まれた過去のデータに基づく取引を行います。
そのため、相場が急変した場合は臨機応変に対応することができずに損失を出してしまうこともあります。
そのような相場の場合には、裁量での取引の方が安定して利益を出せる可能性が高いです。
最初の設定が難しい
裁量で取引をする場合、口座開設をして入金をすればすぐに取引を始めることができます。
しかし、自動売買システムを利用する場合、口座開設をした後にシステムを導入して設定を行わないといけません。
この設定が結構難しいケースはよくあります。
設定ができないと取引がスタートできないので、ここでつまづいてしまうと自動売買システムは面倒だと感じるでしょう。
使用するのに資金がかかる場合が多い
自動売買システムは、システム料がかかる場合も多いです。
その費用は数万円～数十万円とシステムによって大幅に異なります。
そのため、システムによっては、取引をスタートする時点で資金的にはマイナススタートとなってしまうのです。
また、自動売買システムを利用するには、VPSという仮想サーバーを契約する必要があるので、毎月数千円はかかってきます。
この費用分を取り返すところからスタートするので、プラスを出すのは裁量よりも難しくなります。
同じシステムで勝ち続けるのは難しい
相場は常に変動しています。
そのため、過去の相場の値動きによりプログラミングされた自動売買システムは、長期的に稼ぐことは難しいと考えられています。
相場の変動に合わせた取引をするためには、定期的にプログラムの内容を見直して改善する必要があります。
ただ、短期間で自動売買システムを変更していると、なかなか利益が出しづらくなってしまうこともあるのです。
そのため、システムを切り替えるタイミングが難しいと言われています。
詐欺のようなシステムもある
FX自動売買システムの中には、「必ず利益を出せる」という名目で販売されているのにも関わらず、実際には全然利益を出すことのできないシステムとなっているものもあります。
そのため、そのシステムが安全かどうかを見極めるのが難しく、詐欺に遭ってしまう人も後をたちません。
FX自動売買システムをよりよく使う方法
FX自動売買システムにはもちろんデメリットもありますが、しっかりと対策をすることによって、リスクを回避しつつ大きなメリットを得ることができます。
そこでここからは、自動売買システムをより安心して使うための対策方法についてご紹介していきます。
裁量とシステムを上手に使い分ける
FX自動売買は、自動で取引を行ってくれるのでかなり大きなメリットがありますが、システムだけでは不十分な面があります。
そのため、システムだけではなく、裁量で取引を行う部分も必要になります。
例えば、相場変動による損切りなどはシステムではできない場合が多いので手動で行うようにしましょう。
そうすれば、システムのよい部分と裁量の良い部分をどちらも得ることができてバランスよく取引を行うことができます。
大きな相場変動が予想される時にはシステムを止める
大規模な経済指標が発表されるタイミングでは、相場が大きく動く可能性が高いです。
そのような時の相場では、システムが本領発揮することができません。
そのため、経済指標が発表される時や各国の要人が重大な発言をする時には、システムを一時的にオフにしておくことをおすすめします。
システムをオフにすると利益は発生しませんが、急な相場変動に対応できずに大きな損失を出してしまうリスクは下げることができます。
また、相場が大きく動く時は大きな利益を狙えるタイミングでもあるので、より利益を上げたいと思っている方は裁量で対応するといいでしょう。
一気に大きな利益を出そうとしない
FX自動売買システムの中には、「月利80％の実績アリ」など、大きな数値を示して集客をしているツールも多くあります。
しかし、一気に大きな利益を狙おうとすると、相場が過去とは違う動きをした場合に対応できなくなり、損失が大きくなってしまう可能性もあります。
そのため、一気に大きな利益を狙った取引を行うのではなく、小さな利益をコツコツと積み上げていくような取引を行うようにしましょう。
購入する前にバックテストの結果をチェックする
自動売買システムを選ぶ際に売り文句だけを見て購入すると、詐欺に引っかかってしまうかもしれません。
そのため、自動売買システムを購入する際には、バックテストの結果を見るようにしましょう。
バックテストとは、システムがどれくらいのパフォーマンスを得られるかを調査したものです。
もちろんそのバックテストの通りの結果になるとは限りませんが、バックテストの結果を見ればそのシステムの特性を理解することができます。
そのため、しっかりとバックテストの結果からシステムの有効性をチェックしてから購入するようにしましょう。
分散投資を行う
自動売買システムを使う時に、システムだけに頼っていたらシステムが対応できない相場の場合に損失を大きく出してしまうことになります。
そのため、資産は１つの口座に固めてしまうのではなく、いくつかの口座に分散しておくことをおすすめします。
分散しておけば、１つの口座が相場変動でロスカットになってしまった場合でも安心です。
まとめ
いかがでしたか？
FX自動売買システムは自分で取引をしなくてもよいというメリットはありますが、システムだけでは安定して稼ぐことができないというデメリットもあります。
そのため、システムだけに頼りきりにならずに裁量で取引をしたり、資産を分散したりしてリスクを回避することが重要です。
また、使うシステムを決める時には、しっかりとバックテストの結果を見て、自分にあったシステムを選ぶようにしましょう。