移動平均線の見方!ローソク足の位置関係から見る株の売買シグナル!

移動平均線は株式投資において最もシンプルなテクニカル指標なので、株式投資を行っている方の大半が一度は耳にしたことがある言葉だと思います。実際にプロの投資家の方でも移動平均線を使う方はたくさんいます。そのため、移動平均線の使い方を知っていると、より有利に株式投資を行うことができるようになります。そこで今回は、移動平均線を使って売買シグナルを読み取る方法についてご紹介していきます。

 

移動平均線って何?

移動平均線とは、一定の期間における株価の値動きの平均値をつないで視覚的に見やすくした指標のことを指します。株価のチャートを見てみると、ローソク足に絡むように伸びている複数のラインを見つけることができます。この移動平均線を見ることによって、株価のおおまかな値動きを見たり、今後の売買のタイミングを測ることができるので、株式投資を行う上で欠かせない指標となっています。

チャートのローソク足だけを見ていると、株価はランダムに動いているように見えるので、なかなかいつ売買取引を行ったらいいのか分からないという方もいるでしょう。しかし、株価と平均値を見比べることによって、株価の値動きに法則を見出すことができるようになります。

 

移動平均線の3つの種類

移動平均線には、「短期線」「中期線」「長期線」の3つのパターンが用意されており、それぞれローソク足で表示される期間が異なります。それぞれの移動平均線で表示される期間は以下の通りです。

 

【日足】

・短期線→5日

・中期線→13週(約3か月)

・長期線→12か月(1年)

 

【週足】

・短期線→25日

・中期線→26週(約6か月強)

・長期線→52週(約1年1か月)

 

【月足】

・短期線→12か月(1年)

・中期線→24か月(2年)

・長期線→60か月(5年)

 

移動平均線の見方

移動平均線の見方にはコツがあります。つまり、コツを掴めばより具体的な売買のシグナルをゲットすることができるということになります。

 

移動平均線の方向

移動平均線が上を向いている状態の時は平均株価が上昇していることが分かり、逆に下を向いている状態の時は平均株価が下落していることが分かります。

 

移動平均線の傾き

移動平均線はより急な角度で上向きになっている時であれば、より強い上昇トレンドということが分かりますし、急な角度で下向きになっている状態であれば、より強く下降トレンドになっていることが分かります。

 

異なる時間軸の移動平均線を見比べる

時間軸の違う移動平均線を見比べることによって、短期的な株価の値動きから長期的な動きまで、全体の株価の動きを見ることができるので、次の株価のトレンドを予測することができるようになります。

 

移動平均線で売買のシグナルを見る具体的な方法

ではここからは、実際の取引の中で移動平均線から売買のシグナルをどのように見たらいいのかをご紹介していきます。ぜひ参考にして取引を行ってみてください。

 

短期線の傾きとローソク足を見る

短期線を見る場合、ローソク足と合わせて見ることが重要になります。短期線が急に上に傾いていて、移動平均線から陽線が伸びている状態の時は今後株価が上昇していくと見ることができます。そのため、この場合は絶好の買いタイミングです。逆に短期線が急に下降していて、移動平均線から陰線が立っている時、価格が下降していくことが予測されるので、売りのタイミングということができます。短期線では、このような動きに注意が必要です。

 

短期線と中期線・長期線でトレンドを見る

先ほどご紹介した方法は短期線だけで売買のタイミングを見る方法ですが、それだけでは限界があります。そのため、短期線だけではなく、中期線や長期線も合わせてみることによって、視野を広げて全体のトレンドを見る必要があります。例えば、5日移動平均線で上昇トレンドが見られる場合、そのチャートに25日移動平均線を加えてみて上昇トレンドがあれば、ある程度の時間をかけて株価が上昇していることが分かり、その2つの移動平均線の接点から売買シグナルを得ることができます。

このように1つの移動平均線だけではなく、日数の異なる複数の移動平均線を見比べることによって、より多角的に株価のトレンドを見ることができるでしょう。

 

移動平均線で分かる3つのトレンド相場

移動平均線を使えば、長期的なトレンドを見極めることができ、短期と長期の視点を合わせることによって、より安定して利益を出すことが可能になります。そこでここからは、移動平均線を使って見ることができる3つのトレンド相場についてご紹介していきます。

 

上昇トレンド

上昇トレンドとは長期線が上昇しており、それに沿うような形で短期線も上がっている状態のことを指します。このトレンドの場合、短期線が長期線と同じように上を向いた時に仕掛ければ、負ける確率を下げることができます。上昇トレンドになると、焦って保有株を売ってしまう人もいますが、手放すのが早すぎると思ったよりも利益を伸ばせないということがあります。そのため、しっかりと長期線も合わせて見て上昇トレンドの流れを読むことが重要です。

 

下降トレンド

下降トレンドとは長期線が下降しており、それに沿うように短期線も下に向かって言っている状態のことを指します。つまり、上昇トレンドと逆の状態のことです。短期線と長期線が同じ方向を向いた時に空売りを仕掛けると、負ける確率を下げることができるでしょう。

株価が下がっている時には、「今の株価が安いうちに買っておこう」と思う人もいると思いますが、まだ下降トレンドにある状態で買いを入れてしまうと、より株価が下がってしまい含み損が膨らんでしまう可能性があります。そのため、下降トレンドの場合はその流れに従って売りで攻めた方がよいでしょう。

 

もみ合い相場

もみ合い相場とは、短期線は上下に小さく動いていて、長期線は水平に推移している相場のことを指します。大きなトレンドが終わった時にはもみ合い相場になることがよくあります。この相場はかなり難しく、投資家泣かせの相場と言われているので、積極的な取引は避けた方が無難でしょう。その後に発生する可能性の高い大きなトレンドを待ってその中で利益を狙うことをおすすめします。

 

まとめ

いかがでしたか?株式投資において移動平均線は最も有名でシンプルな指標です。株式投資を行っている大半の方が使っているので、まだ利用したことがないという方はぜひ導入してみることをおすすめします。移動平均線は短期線・中期線・長期線の3つがありますが、どれか1つだけを見て相場の動きを予測することはできません。複数の移動平均線の動きを見ながら売買のシグナルをキャッチすることによって、より適切なタイミングで取引を行うことができるので、ぜひ移動平均線を使ってより積極的な取引を行ってみてください。

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