「バイナリーオプションで、マーチンゲール法を使うのは危険なの?」
「マーチンゲール法を使えば、バイナリーオプションで必ず勝てるって本当?」
バイナリーオプションだけでなく、投資は誰もが儲けたいと思っているものです。
マーチンゲール法を使えば必ず勝てると聞いて、気になっている方も多いのではないでしょうか?
しかしマーチンゲール法を使った取引は、かなり危険だといえます。
今回はバイナリーオプションにおいて、マーチンゲール法を使わない方が良い理由を詳しく解説します。
もくじ
マーチンゲール法とは
マーチンゲール法とは勝負に負けた時に掛金を倍にしてさらに取引を行い、それを勝つまで続ける方法です。
例えば1回目に1,000円を掛けたとします。
もし負けた場合は次の取引を2,000円に、それでも負けた場合は4,000円を取引します。
バイナリーオプションでは負けた場合の最大損失額は掛金と同じなので、ペイアウト倍率が2倍以上であれば勝った時に損失をすべて取り返せるというわけです。
マーチンゲール法は危険!?
「いつか勝てるなら、マーチンゲール法を使いたい」と思う方もいるでしょうが、おすすめはできません。
バイナリーオプションは「価格が上がるか下がるか」を当てる2択の取引なので、1回のエントリーで負ける確率は50%です。
2回目以降の負ける確率は、以下のようになります。
1回目・・・50%
2回目・・・25%
3回目・・・12.5%
4回目・・・6.25%
5回目・・・3.13%
6回目・・・1.56%
7回目・・・0.78%
9回目・・・0.39%
10回目・・・1.95%
このように見ると回数を重ねるごとに負ける確率はかなり下がるので、マーチンゲール法の有用性は高いように感じるでしょう。
しかしマーチンゲール法には、数字だけでは見えない罠が存在するんです。詳しくは次の項目で解説します。
マーチンゲール法をおすすめしない理由
マーチンゲール法をおすすめしない理由は、全部で3つあります。
【マーチンゲール法をおすすめしない理由】
・実際の取引では、利益が出ない可能性がある
・連敗が続くと資金不足になる
・口座が凍結されるリスクがある
実際の取引では、利益が出ない可能性がある
マーチンゲール法を使うためには、毎回の取引をペイアウト2倍以上で行う必要があります。
2倍以下で取引すると、場合によっては利益がでないこともあります。
ここでマーチンゲール法を使って取引を行った場合の実際の損益額を
・ペイアウト1.85倍
・ペイアウト2.5倍
の2つで比較してみましょう。
【1.85倍の場合】
まずマーチンゲール法を使い、3回目で勝った場合の損益額を以下に示します。
掛け金 | 累計掛け金 | 利益 | 損失 | |
1回目 | 1000円 | 1000円 | -1000円 | |
2回目 | 2000円 | 3000円 | -2000円 | |
3回目 | 4000円 | 7000円 | 3400円 |
損失:-3,000円
利益:+3,400円
したがって、このケースでは+400円の利益が出て終了となります。
マーチンゲール法が成功したということです。
次に5回目で勝った場合の損益額を以下に示します。
掛け金 | 累計掛け金 | 利益 | 損失 | |
1回目 | 1000円 | 1000円 | -1000円 | |
2回目 | 2000円 | 3000円 | -2000円 | |
3回目 | 4000円 | 7000円 | -4000円 | |
4回目 | 8000円 | 15000円 | -8000円 | |
5回目 | 16000円 | 31000円 | 13600円 |
損失:-15000円
利益:+13600円
このケースでは、1400円損をして終了となります。
マーチンゲール法が失敗したということです。
ここでペイアウト倍率2.5倍でマーチンゲール法を利用して、同じ5回目で勝った場合の損益額を見てみましょう。
【2.5倍の場合】
掛け金 | 累計掛け金 | 利益 | 損失 | |
1回目 | 1000円 | 1000円 | -1000円 | |
2回目 | 2000円 | 3000円 | -2000円 | |
3回目 | 4000円 | 7000円 | -4000円 | |
4回目 | 8000円 | 15000円 | -8000円 | |
5回目 | 16000円 | 31000円 | 40000円 |
損失:-15000円
利益:+40000円
この場合だと25,000円の利益が出て終了となります。
このようにペイアウト倍率が2倍以下の場合、負ける回数が多いと最終的に損失額の方が多くなってしまうケースもあるということです。
マーチンゲール法を使って必ず勝つためには、ペイアウト倍率を2倍以上にして取引を行う必要があります。
しかしここで重要なのが、「バイナリーオプションにおいてペイアウト倍率2倍以上はリスクが高い」ということです。
2倍で取引を行う場合はハイロースプレッドを行うことになりますが、スプレッドが発生しているため勝率はさらに低い50%以下となってしまいます。
負け続けることに抵抗がなければ可能ではありますが、精神的にも落ち着かないのでおすすめはできません。
連敗が続くと資金不足になる
上記でも少し述べたように、バイナリーオプションでマーチンゲール法を使うということは「負け続けること」が前提となります。
連敗が続くと資金が次々となくなっていくため、資金管理にかなり気を配っておく必要があります。
やり方を間違えると取り返しのつかないことにもなりかねないので、やはりマーチンゲール法はおすすめできません。
口座を凍結されるリスクがある
そもそもバイナリーオプション業者によって、マーチンゲール法が禁止されている場合があります。
多くのトレーダーに利用されているハイローオーストラリアもそのひとつです。
もしマーチンゲール法を使って取引をしていることが分かれば、最悪の場合口座を凍結されてしまいます。
マーチンゲール法が向いている人
ここまで、マーチンゲール法をおすすめしない理由について解説しました。
すべてをまとめて考えると、以下のような人ならマーチンゲール法を使用してみても良いといえます。
【マーチンゲール法が向いている人】
・資金にかなり余裕がある人
・負け続けても精神的に不安定にならない自信がある人
・分析力があり確実なエントリーが可能な人
このようにかなり厳しい条件なので、初心者はまず該当しないでしょう。
プロトレーダーなら該当する人もいますが、プロならマーチンゲール法より勝率を上げられるように分析力を極める方法を使うはずです。
運より根拠のある理由でエントリーした方が、長期的にみて利益に繋がりやすいからです。
マーチンゲール法が向いている人は、ほとんど存在しないのかもしれません。
どうしてもマーチンゲール法を使いたい場合
これまでマーチンゲール法は使わないべきだと述べてきましたが、「とりあえず試しに挑戦して確かめてみたい」という方もいるでしょう。
もしマーチンゲール法を試してみたい場合は、以下のような条件で取引をしてみてください。
【マーチンゲール法を使いたい場合の条件】
・取引回数を制限する
・エントリーは根拠をもって行う
・エントリー額は口座資金の1%にとどめる
・順張りでエントリーする
取引回数を制限する
自分の中での取引回数を決めておきましょう。
ペイアウト倍率が2倍以下の場合、3回以上負けると損失額の方が大きくなってしまう可能性が出てきます。
「3回負けたらマーチンゲール法は止めよう」などあらかじめ決めておくことで、取返しがつかないほどの損失が出る前に手を打つことができます。
エントリーは根拠をもって行う
マーチンゲール法を使う場合は、必ず強い根拠がある時にエントリーしましょう。
これは少しでも負ける確率を減らすためであり、妥協しないことがポイントとなります。
負け続けていると、焦ってエントリーしてしまうことがあります。
メンタルを強く持ち、確実なエントリーだけ挑戦してみてください。
エントリー額は口座資金の1%にとどめる
マーチンゲール法を使うなら、資金管理を徹底することも重要です。
初めのエントリーは、口座資金の1%を目安にすると良いでしょう。
口座資金の1%で1回目のエントリーをした場合、2連敗で3%、3連敗で7%の損失となります。
損失が一桁台であればまだ許容できる範囲にあるといえるので、このように1回目に掛ける金額をできるだけ抑えて行うべきでしょう。
10万円の自己資金がある場合は、1,000円からのスタートです。
逆をいえばハイローオーストラリアのように最低掛金額が1,000円の業者で取引する時、10万円以上の資金が無いならマーチンゲール法は避けるべきだといえます。
マーチンゲール法を使わなくても勝てる
マーチンゲール法を使わなくても、分析や経験で十分利益を出すことは可能です。
・ファンダメンタルズ分析
・テクニカル分析
を活用して、強い根拠のあるエントリーを行いましょう。
根拠があっても負けてしまった場合も、その時の反省を次に活かすことができます。
楽して勝つのではなく自分なりに工夫をして挑戦した方が、長期的な利益に繋がるでしょう。
まとめ
今回はマーチンゲール法の概要とおすすめしない理由について解説しました。
一見マーチンゲール法は誰もが簡単に使える必勝法のように思えますが、実は大きな落とし穴がたくさん存在しています。
バイナリーオプションで勝つためには「分析力を高めること」と「反省を次に活かす力を身につけること」が大切です。
楽な道を選ばず、勉強を繰り返して自分の実力で利益を得られるように取り組んでみましょう。