「窓開け」「窓埋め」とは?株価チャートのからみる特徴と活用方法

チャートを見ていると、株価が急に飛んで、ぽっかりと空間が出ている状態を見たことがある方は多いのではないでしょうか?
株式投資で勝つためにはチャートは非常に大切です。
チャートをしっかりと読むことができれば株式投資で勝つ確率が大幅に上がることは間違いありませんが、チャートについてすべてを理解しようとすると膨大な時間がかかりますし、すべてのことをいっぺんに身に着けることは不可能でしょう。
しかし、安心してください。株式投資で勝つそもそもの目的はなんでしょうか?

チャートを完璧に読めるようになることではないですよね?
あくまで株式投資の目的は利益を上げるためです。
チャートについてすべてのことがわかっていなくても株式投資で勝つことは十分にできます。

そこで今回は利益を上げるためのチャートの見方のなかでも特に重要な「窓開け」「窓埋め」について説明をします。
わかりやすく説明をしますのでぜひ参考にしてくださいね。

株式投資の窓とは

株式投資の窓とは、前日のローソク足と当日のローソク足との間に生じる空間のことをいいます。
ほとんどのローソク足は重なりあっていますので「窓」を見つけることは非常に簡単です。
窓が大きければ大きいほど、そのトレンドは強いことが一般的になります。

当日のローソク足が前日のローソク足を上放れている…値上がりシグナル
当日のローソク足が前日のローソク足を下放れている…値下がりシグナル

となり窓は短期のトレンドをつかむのに非常に有効です。

この窓を使った代表的なマーケットの見方には、「窓を開ける」「窓を埋めた」という見
方があります。

次の章では「窓開け」「窓理め」について詳しく説明をしますのでぜひ参考にしてください。
「窓開け」「窓理め」とは?
窓を用いたチャートの見方の代表格が「窓開け」「窓埋め」になります。

それぞれの意味についてまずは確認しましょう。

  • 「窓開け」…前日の始値が前日の終値を大幅に上回った(もしくは下回った)ときに発生する窓のこと。
  • 「窓埋め」…窓が開けた後、株価が元の位置に戻ること。

窓開け・窓埋めは上記のような意味になります。

ではこの窓開け・窓埋めですがどのような特徴があるのでしょうか?
なぜ窓開けは発生するのか?
窓開けが発生する原因はたくさんありますが上窓と下窓によって発生原因は異なります。

上窓とは、上昇方向に空いた窓のことで、下窓は、下落方向に空いた窓のことです。

上窓・下窓の主な発生要因についてまとめました。

・上窓の発生要因
大型の資本業務提携をした
予想外の好決算
良好な経済ニュースが流れた
懸念材料がなくなった

・下窓の発生要因
スキャンダルが発覚した
予想外に決算が悪かった
業界全体に悪いニュースが流れた

などが主な窓明けの要因です。

特に金曜日から月曜日にかけてはマーケットが開くまでの時間が長いこともあり大きな窓開けになることもありますので注意してください。

窓埋めが起こりやすいタイミングとは

窓埋めは、一般的に上窓の時に起こりやすいといわれています。
上窓になっているということは当然ですが株価が大きく急騰している状態です。
つまり、その株を持っている人たちの多くは、大きな含み益を抱えている状況ということになります。
しかし、含み益はあくまで含み益なので確定させないと意味がありません。
利益確定する投資家が多いので上窓の場合、 窓理めをする可能性が高いのです。
一方、下窓の場合、 損失が拡大している状況なので上窓の時のように窓理めにならない可能性が高くなります。

このように窓理めをするかしないかは、 上窓・下窓によって大きく異なりますのでしっかり覚えておいてください。

窓開け・窓理めを使った取引手法とは

基本的に開いた窓は必ず閉じるといわれていますが、窓が閉じるまでの時間は銘柄によって当然ですが、まちまちです。
窓を閉じるまでの時間が一瞬の銘柄もあれば窓を閉じるまで数年間かかる銘柄もあります。

いつ窓を閉じるのかわからなければ、窓開け・窓理めをトレードで使うことは難しいと思われている方もいるでしょう。

しかし、安心してください。

窓開け・窓理めを使った確率の高い取引手法はあります。

窓開け・窓理めを使った取引手法は、主に3つです。

  • 上昇トレンドの時の窓開け戦略
  • 下降トレンドの時の窓開け戦略
  • 持ち合いの時の窓開け戦略

それぞれのケースについてわかりやすく説明をします。

上昇トレンドの時の窓開け戦略

上昇トレンドとーロにいっても状況によってさまざまなケースがあります。
たとえば、一本調子で値上がりしている状況でさらに窓開けで上昇する場合があります。
このケースの場合、ほとんどの投資家が含み益を出している状況のため株は売れらやすくなりすぐに窓埋めする可能性が高いです。
一方、上昇と下落を繰り返している場合、株価の上昇に力強さがあるのでたとえ上窓になっても利益確定の売りは、集中しづらいでしょう。

下降トレンドの時の窓開け戦略

下降トレンドにも様々なケースがありますが、一般的に下降トレンドが出た場合、売却が進み株価はさらに下落する可能性が高くなります。

一般的に株価の下落は、上昇の4倍のスピードといわれているので、下落局面で下窓が出たら第一選択肢としては空売りを検討するのが良いでしょう。

持ち合いの時の窓開け戦略

持ち合い相場とは、値動きに方向感がない状況のことをいいます。
一般的に狭い範囲で上昇したり下落したりすることをレンジ相場といいます。

レンジ相場の場合、窓が出るとレジスタンスライン (上値を抑えている線)・サポートライン (下値を支えている線)を突破することが一般的なのでレジスタンスライン・サポートラインを破るようなことがあればその動きに追随するようにしましょう。

まとめ

今回は、株の窓について説明をしました。 株の窓はチャートを理解するうえで基本的な項目になりますが、非常に重要なシグナルです。

株の窓は誰にでも簡単に見つけることができ、ある程度オーソドックスの動きをするので株式投資初心者の方でも比較的使いやすいでしょう。
ぜひ今回の記事を参考に株の窓についての理解を深めていただければ幸いです。

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