【体験談】株式投資でナンピン買いをオススメしない理由とその失敗談!

株の投資を始めた方の中には、“ナンピン買い”という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。最近あまり良い結果が出ないし、ナンピン買いをやってみようかなと思っている方もいるかもしれませんね。しかしナンピン買いはとても難しいテクニックで、特に投資初心者が簡単にできるものではありません。
ナンピン買いをオススメしない理由を、ナンピン買い失敗経験者の体験談も交えながらご紹介していきたいと思います。

ナンピン買いとは?

まずはナンピン買いの概要を見ていきましょう。
ナンピン買いとは、株価が下がっているのにも関わらず、さらに株を買い足すことのことを言います。
その行為自体は自ら損をしにいっているように思えますが、その後買い足した株の株価が上昇した際には大きな利益を得られることを狙っています。
もちろん100%その作戦が成功するわけではなく、株価の下落が止まらずに大きな損失になる場合もあります。
このナンピン買いが成功しやすいのは、投資の計画を長期・中期で考えている場合や、株価が下がっている原因が災害などの一過性のものである場合と言われています。
次の項目ではナンピン買いのメリットやデメリットを見ていきましょう。

ナンピン買いのメリット・デメリット

・メリット

ナンピン買いのメリットは、株価の下がった株を買い足すことで損失を少なくすることができる、また株価が上昇した時には大きな利益がでるという部分です。

しかしなぜ株価の下がった株を買い足すことで損失を少なくすることができ、さらに利益まで生まれるのかという疑問が残りますよね。

今回は、その点をご説明していきます。

 

例えば、

①AとBが1株1000円×100株を保有したとします。

②その後一時株価が500円にまで下落

③Aはここでナンピン買いでさらに100株購入して、Bは何も買い足ししませんでした。つまりこの時点でのそれぞれの保有株は、A=1000円×100株、500円×100株 B=1000円×100株となり、平均購入単価はA=750円、B=1000円となります。

④さらにその後、株価が1200円まで上昇した時点でAもBも売却します。

するとその結果、1株あたりの利益がA=450円、B=200円となり、Aは200株×450円=9万円、Bは100株×200円=2万円の利益となります。

Aは株を買い足したことにより大きな利益を得る結果になりました。

しかしこれは成功した場合の話で、ナンピン買いは損失が生まれる可能性が高い行為なのです。次はデメリットを見ていきましょう。

 

・デメリット

ナンピン買いをしたけれど、株価が上がらなかった場合はどんどん含み損が大きくなってしまいます。最終的には株を売ろうにも売れない状態になって、大きな損失を抱える結果もよくあるということがナンピン買いのデメリットです。

デメリットの場合の具体例も見てみましょう。

 

①AとBが1株1000円×100株を保有したとします。

②その後一時株価が500円まで下落

③Aはここでナンピン買いでさらに100株購入して、Bは何も買い足ししませんでした。ここまでの流れは先程ご紹介したものと同じで、この時点でのそれぞれの保有株は、A=1000円×100株、500円×100株 B=1000円×100株となり、平均購入単価はA=750円、B=1000円となります。

④株価は上がらず200円まで下落

⑤それぞれの1株あたりの利益は、A=200円-750円で-550円、B=200円-1000円で-800円になりました。

そしてAは-550円×200株=-11万円、Bは-800円×100株=-8万円という最終利益になりました。

 

1株あたりの利益は、Aの方が少なくなりましたがナンピン買いで増えた株の分だけ損失が大きくなり、結果的にはAの損失の方が高額になってしまうのです。

 

ナンピン買いをオススメしない理由

成功すれば大きな利益を得ることができるナンピン買いですが、初心者に安易におすすめすることができない理由があります。

損切りのタイミングを見図るのが難しい

ナンピン買いは資金に余裕があり、中期・長期にわたり計画的な投資ができる人には向いています。しかしその間にも株価の下落は発生します。そんな時に、少ない損害で株を売却する“損切り”が適切なタイミングでできれば最低限の損失で済みますが、いつまでも株価の上昇を待った結果、とても大きな損失になってしまった段階での売却になってしまいます。

特に投資初心者は、このタイミングをつかむことが難しく、損をしたくないという気持ちが損切りできなくしてしまうのです。

 

ナンピン買いの失敗談

最後に、ナンピン買いをして失敗した!という人が結構おられますので体験談を見ていきましょう。

ケース①

以前から欲しかった銘柄を購入。-15%以上の含み損が発生してしまったので平均単価を下げるためにナンピン買いをしました。するとさらに株価が下落したため追加でナンピン買いするも下落は止まらず、慌てて売却した時には-30万近い損失になりました。

ケース②

株を購入しナンピン買いも繰り返したものの、会社の業績がさらに悪化。株価は下落しつづけており、短期間では利益がでるほどの上昇が期待できず、10年以上のスパンがかかりそう。しかしそこまで待っても株価が上がるかも分からないし、続けていくだけの気力もない。損切りするタイミングも読めず困っている。

 

ある程度の投資経験があってナンピン買いをしたものの、株の値動きを判断するのが難しく結果的に損をしてしまったという経験者が多いようです。

 

ナンピン買いで大きな利益を得ている人もいますが、失敗してしまう人も多くいます。特に、株初心者であまり知識も経験もない人にとっては、簡単に踏み込んでいいところではないことが分かります。もしもナンピン買いをしてみたいと思うのであれば、経済状況に対して常にアンテナを張ったり、投資の勉強をしっかりとしておく必要があります。

ギャンブルのような感覚で簡単にナンピン買いをして、大損になってしまわないように慎重な判断を心掛けてくださいね!

 

今回は「株式投資でナンピン買いをオススメしない理由とその失敗談!」をテーマにご紹介しました。是非参考になさってください。

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