FXのボリンジャーバンドの使い方とは?設定方法やパラメーターについて徹底解剖!

FXのトレンドを分析するために使われるインジケーターの1つに「ボリンジャーバンド」があります。
視覚的にトレンドの強弱を見ることができるので、多くの投資家の方に使われています。そこで今回はインジケーターは難しくてどれを使えばいいのか分からないと悩んでいる方やボリンジャーバンドが何か分からないという投資家の方向けに、ボリンジャーバンドの使い方や設定方法についてご紹介していきます。

 

ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは、相場の振れ幅を一定期間の価格から測定して、統計学を使って出した予測を表示するテクニカル指標です。
一般的にはトレンドの強弱を分析するために使われており、相場の方向性や次の値動きの予想をすることができる非常に優れたインジケーターとなっています。

 

ボリンジャーバンドの見方

ボリンジャーバンドを構成しているのは、6つの標準偏差と指数平滑移動平均線です。
標準偏差とは、ある一定期間の平均値からどれくらいのばらつきがあるのかを示した数値です。ばらつきが大きいほど標準偏差の数値は高くなり、ばらつきが小さいほど標準偏差の値は小さくなります。標準偏差の単位はσ(シグマ)が使われており、現在のレートの上に+1σ(アッパーバンド1)・+2σ(アッパーバンド2)・+3σ(アッパーバンド3)があり、現在のレートの下に-1σ(ロワーバンド1)、-2σ(ロワーバンド2)、-3σ(ロワーバンド3)が表示されます。

ボリンジャーバンドの3σ内で収まる確率は99.7%となっています。その上、2σ内に収まる可能性も95.4%となっています。
そのため、2σまでを使う人も多いようです。

 

ボリンジャーバンドの動き方

では、ここからはボリンジャーバンドの動き方についてご紹介していきます。
ボリンジャーバンドの代表的な動き方は3つあるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

スクイーズ

スクイーズとは、バンドの幅が狭くなったままの状態です。
真ん中にある移動平均線によっているレンジ相場になっているので、レンジ相場が終わったら強いトレンドが発生する可能性が高いと言えます。ただ、このレンジ相場の状態の際には利益は期待できないと言えるでしょう。

 

エクスパンション

エクスパンションとは、バンドの幅が拡大している状態のことを指します。
中央にある移動平均線からの距離があいてきたら、どちらか一方に動くトレンドが発生しやすい状態となります。
エクスパンションの時が最も利益を狙いやすい状態と言えるでしょう。

 

バンドウォーク

バンドウォークとは、1σや2σに沿って一方向に動いている状態です。
バンドウォークはすぐには元に戻らない強いトレンド相場を示しています。トレンドの方向に向かって取引を行えば成功率を高めることができるでしょう。

 

ボリンジャーバンドの使い方

ボリンジャーバンドはインジケーターの中では珍しく、順張りも逆張りも行うことができる手法となっています。
そこでここからは、2つの方法についてご紹介していきますので、ぜひ参考にして取引してみてください。

 

ボリンジャーバンドを使った順張り手法

スクイーズを使う

ボリンジャーバンドを使って順張りする際には、バンドが狭くなっているスクイーズから拡大しているエクスパンションの状態になっていく場面で発生するバンドウォークか小規模なトレンドを狙って取引を行います。
スクイーズの時は、まだ投資家が「買い」を入れるか「売り」を入れるかで迷っている状態です。
スクイーズの時には力を溜めている状態なので、そこから少しの動きで連鎖反応が起きてトレンドが発生することが多くあります。
そのため、まず最初にスクイーズを探し、ローソク足が2σに到達して移動平均線とも距離が離れているところを見つけることができればエントリーしましょう。
この状態の場合、バンドウォークが発生する可能性が高いといえます。

決済するタイミングは、エクスパンションで見極めます。
-2σがエクスパンションして反対を向き始めている時に決済しておけば、リスクをかなり抑えた状態で利益を出すことができるでしょう。

 

1σを使う

ボリンジャーバンドの2σ内に相場が収まる可能性は、95.4%とかなり高い数値となっています。
そのため、±1σを超えたタイミングで順張りを行い、±2σで決済をすれば、利益を出すことができます。

ボリンジャーバンドを使った逆張り手法

ボリンジャーバンドを使って逆張りする際には、まずはレンジ相場を探します。レンジ相場とは、ローソク足が一定の価格の間を行ったり来たりしている状態、もしくは移動平均線が水平になっている状態のことを指します。
レンジ相場を見つけたら、+2σに到達した時点で売りを入れます。2σ以内に相場が収まる可能性は95.4%と高いので、利益を出せる可能性は高いでしょう。

 

ボリンジャーバンドを使う時の注意点

ボリンジャーバンドは便利な手法ですが、万能ではありません。そのため、リスクをしっかりと理解して対処しておくようにしましょう。

 

トレンドの見極めは難しい

ボリンジャーバンドのスクイーズの後はエクスパンションが起こる可能性が高いと言われています。
しかし、本当にエクスパンションに入ったかどうかを判断するのは簡単ではなく、バンドウォークに入っただけのこともあります。
そのため、ボリンジャーバンドを見てスクイーズだからといって次はトレンドが発生すると決めつけて取引を行わないようにしましょう。

 

ニセのバンドウォークは損失に繋がる

バンドウォークに入ると、一定期間同じ方向に動くと考えられています。
しかし、バンドウォークに入った瞬間に標準偏差とは全く違う動きをすることもあります。
そのため、バンドウォークの判断は慎重に行う必要があります。
対処法としては、サポート・レジスタンスラインを設定してブレイクするまではバンドウォークが成立していないと判断するようにすることをおすすめします。

 

長期的な視点を忘れてしまいがち

ボリンジャーバンドは短期的な値動きを見るためのテクニカル指標です。
そのため、ボリンジャーバンドを見ていると、短期的な値動きだけで取引をしてしまいがちです。
しかし、長期的な視点を持っていなければトレンドを正確に判断することはできません。
そのため、短期的な視点だけではなく、長期的な見方を持つようにして取引をする必要があるでしょう。

 

相場の急変に対応できない

ボリンジャーバンドは、急に相場が大きく変動した時には対応できません。
急激に値動きしている時にはローソク足がバンドを突き抜けていってしまうので、相場変動が激しい時にはボリンジャーバンドを使って取引をすることは控えた方がよいでしょう。

 

まとめ

いかがでしたか?ボリンジャーバンドを今使っていない方は最初は面倒に感じる方もいると思いますが、慣れてきたらより楽に売買するタイミングを見極めることができるようになりますし、インジケーターの中では最強と呼ばれているので、ぜひ積極的に使った方がよいでしょう。
ただ、ボリンジャーバンドは万能ではなく、ダマしもありますし頼りすぎると損失を出してしまうこともありますので、他のインジケーターと併せて使って判断することをおすすめします。

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