FXのストキャスティクスの使い方とは?%Kと%Dの特性を理解し相場の偏りを見抜け

FX(外国為替証拠金取引)で勝つためには、経済・金融の知識はもちろんですが、ファンダ
メンタルズ分析やテクニカル分析の知識も必要になります。
どちらも非常に大切な分析方法ですが、特にテクニカル分析については見慣れない言葉が多く、苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか?
テクニカル分析をしっかり行うには、RSIやポリンジャーバンドなどの専門用語を覚え、使いこなすことが必要になります。

しかし、安心してください!すべてのテクニカル指標を覚える必要はありません。
まずはご自身にとって使いやすそうなものから理解するようにしましょう。テクニカル指標には様々な種類がありますが、ストキャスティクスは多くの投資家が利用しており、比較的使いやすいテクニカル指標です。
そこで今回は、ストキャスティクスについて説明をします。わかりやすく説明をしますので是非参考にしてください。

ストキャスティクスとは

ストキャスティクスの英語表記は「Stochastics」になります。
米国のチャート分析家ジョージ・レーンによって考案されたテクニカル指標で、振幅や値幅などから相場の過熱感を測るオシレーター分析の一種になります。
過去一定期間(一般的には9日間) における高値、安値に対して、当日終値がどのような位置にあるのかを数値化することによって、価格の推移傾向を判断しようとするもので、0%から100%の範囲で推移します。
相場の「買われすぎ」「売られすぎ」を判断し、現在値が割高か割安かを見る際に力を発揮し、一般的に「逆張り」などに使用されるテクニカル指標になります。
ストキャスティクスは3種類のライン (%Kライン、 %Dライン、SDライン) で構成されており、%Kラインと%Dラインを利用する「ファスト・ストキャスティクス」と、%DラインとSDラインを利用する「スロー・ストキャスティクス」の2種類があります。

ファストストキャスティクスとは

ファストストキャスティクスの英語表記「 Fast Stochastics」になります。価格の振幅や値幅などから相場の過熱感を測る指標「ストキャスティクス」の一種です。
現在の価格位置の相対的水準を示す「%Kライン」と、%Kのn日の移動平均を示す「%Dライン」を利用します。
ファストストキャスティクスの計算式は以下のようになります。

く計算式>
%K = (現在のレート – 過去n日間の最安値)÷(過去n日間の最高値 – 過去n日間の最安値)(%)

%D = A÷B×100
A=(当日終値 – 過去n日間の最安値)のY日間合計
B=(過去n日間の最高値 – 過去 n日間の最安値)のY日間合計

nは通常5や9、Yは通常3を使用することが多いです。

%Kが80%以上の買われすぎ圏で%Dを上から下へクロス (デッドクロス) して下がり始めたら売りサイン、%Kが20%以下の売られすぎ圏で%Dを下から上ヘクロス (ゴールデンクロス)して上がり始めたら買いサインとなります。

ファストストキャスティクスは相場の動きにかなり敏感に反応しやすく乱高下が激しいため、反応がより緩やかな「スローストキャスティクス」を用いることが多いですが、細かな相場の動きを知るには非常に有効です。

スローストキャスティクスとは

「スローストキャスティクス」の英語表記は Slow Stochasticsになります。価格の振幅や値幅などから相場の過熱感を測る指標「ストキャスティクス」 の一種です。
現在の価格位置の相対的水準を示す「%Kライン」のn日の移動平均を示す「%Dライン」と、「%Dライン」のY日の移動平均を示す「SDライン」 を利用します。

スローストキャスティクスの計算式は以下のようになります。

<計算式>
%D=A+B×100
A=(当日終値 – 過去n日間の最安値)のY日間合計
B=(過去n日間の最高値 – 過去n日間の最安値)のY日間合計

nは通常5や9、Yは通常3を使用することが多いです。

%SD= %DのY日間平均

Yは通常3を使用することが多いです。

%Dが80%以上の買われすぎ圏でSDを上から下ヘクロス (デッドクロス)して下がり始めたら売りサイン、%Dが20%以下の売られすぎ圏でSDを下から上へクロス (ゴールデンクロス)して上がり始めたら買いサインとなります。

一般的には、相場の動きに対する感応度がより高い「ファストストキャスティクス」よりも、値動きがスムージング化された「スローストキャスティクス」を用いることが多いです。

ではこのストキャスティクスですがどのように利用するのが良いのでしょうか?次の章ではストキャスティクスの実践的な使い方について説明をします、

ストキャスティクスのダイバージェンスが有効

ダイパージェンスとは、ストキャスティクスや RSIなどのオシレーター系インジゲーターにみられる価格との逆行減少現象のことです。

主にチャートの動きとテクニカル指標の動きを比較して、トレンド転換のポイントを見極めるために使われます。
ダイバージェンスを見つけることができれば、その後、トレンド転換が起きる可能性が高くなるので大きな利益を狙える可能性があります。
トレンド転換点を知るためには、「買い勢力と売り勢力の力関係が逆転するポイント」 をつかむことが重要です。

言葉にすると簡単ですが、 実際にこのポイントをつかむことは非常に難しいことで熟練のトレーダーでもなかなか正確にこのポイントをつかむことはできません。
しかし、ストキャスティクスなどのオシレーター系のテクニカル指標を使いこなすことができれば初心者の方でもトレンド転換点をとらえることができます。

先ほど説明をした通りダイバージェンスは、オシレーター系インジケーターに見られる特徴的な現象になりますので、ストキャスティクスや RSI、RCI、MACD など主要なオシレーターはどれでも必ず ダイバージェンスが発生することになります。
数あるテクニカル指標の中でも、価格の上下に対して反応速度が速いストキャスティクスのダイバージェンスは、短期的なトレンド転換点を捉えるのに向いています。

さらに、ストキャスティクスは2本の線で分かりやすく売買シグナルを発してくれるので、初心者でもエントリーと利確がしやすくなっています。

まとめ

今回は、オシレーター系のテクニカル指標であるストキャスティクスについて説明をしました。
テクニカル指標と聞くとなんだかとっつきにくいと思われる方も多いかと思いますが、ストキャスティクスはFX初心者の方でも充分使いこなすことができます。
ぜひ今回の記事を参考に、ストキャスティクスを使ったテクニカル分析に挑戦していただければ幸いです。

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