株式投資を行っている投資家の方で最も怖いのは株価が一気に暴落してしまうことだと思います。初めて株式投資に挑戦する方はもちろんですが、長年株式投資を行っている方でも株価が下がって資産が減るのはやはり嫌なことですし、コロナウイルスが蔓延する中、今後の投資に対して不安な気持ちを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、過去の株価暴落の歴史を振り返って、株価が暴落する予兆とその対策方法について具体的にご紹介していきます。
もくじ
株価が大暴落した歴史
では、まずはこれまでの歴史の中で、株価が大暴落したタイミングについてご紹介していきます。
過去の歴史から、どのような事象が起こると株価が暴落してしまうのかを振り返ってみましょう。
米国同時多発テロ
2001年に世界中を震撼させたアメリカの同時多発テロ。事件が起こった9月11日から4日間は米国株式市場は休場となりました。
日経平均株価も急落し、10000円割れまで下がりました。
リーマンショック
米国のサブプライムローン問題により、アメリカの大手証券会社であるリーマンブラザーズが破綻したことにより起こったリーマンショックは、記憶に鮮明に残っているという方も多いのではないでしょうか?
世界経済が混乱状態となり、日本でも株価が大暴落しました。
リーマンショックが発生してから185日間にわたり株価は下落し続けていき、株価回復までに約5年という歳月を要しました。
チャイナショック
中国の相場が一気に下落したことをきっかけに、世界的に株価が下落していき、ショック安は155日間続きました。
中国の経済成長が順調だった時期に起こった急な下落だったため、全世界に大きなダメージを与えました。
株価が大暴落する原因
このような株価大暴落の歴史から分かる、株価が暴落する原因について考えていきたいと思います。
株価が一気に高騰している時
相場が一気に加熱している時には、株価の大暴落が起きやすくなります。
相場が上がっている時にはその状況を見て株式を買う人が増えるので、急に株価が高騰していくことがあります。
このような買いが続いている時には、ちょっとしたきっかけにより急に売りに転換することがあるので、相場が大暴落していくこともあります。
短期間で株価が上昇している時は、注意しておくといいでしょう。
世界的な事件が起きたとき
世界を揺るがすような事件が起きたタイミングでは、一気に株価が大暴落することがあります。
これまでにも、アメリカの同時多発テロや、リーマンブラザーズが破綻したことによって、株価が大暴落するということが何度も起こっています。
このような事態を予想するのは難しいですが、株価が大暴落する原因となる出来事を見定めて、早めに対処を行っておくことが重要です。
株価が大暴落する3つの予兆
ではここからは、実際に株価が大暴落する前に起こることの多い3つの予兆についてご紹介していきます。
ある程度株価の値動きを予知することによって、早めの対処ができますので、ぜひチェックしておくようにしましょう。
VIX指数が上昇している時
VIX指数とは、米国株を対象に、投資家が「今後どれくらい株価の振れ幅があると見込んでいるか」を示す指数です。
つまり、VIX指数が高くなっていると、今後の値動きが大きくなると見込んでいる投資家が多いということなので、株価が大暴落する可能性が高いと見ることができます。
通常、VIX指数は10~20程度となっているのですが、30を超えると要注意です。
日経VIX指数が上昇している時
日経VIX指数とは、VIX指数と同じ概念で日本株式市場を対象に数値を測っているものです。
日経VIX指数が上昇しているタイミングでは、投資家が今後の株価の変動に不安を抱えているということが言えます。
そのため、VIX指数と合わせて日経VIX指数をチェックし、上昇しているタイミングでは注意をしておくといいでしょう。
また、何かしら大きなイベントや、ニュースが発表されたタイミングでは確認しておきたい指標です。
世界情勢のニュースをチェックする
世界各国で今どのようなことが起きているのか、各国の金融政策がどうなっているのかをチェックしておくことは重要です。
世界情勢を理解することによって、株価が下落するタイミングを予知することができます。
特にアメリカと中国の動きには、日経株価も影響を受けやすいので、動向をチェックしておくといいでしょう。
株価が暴落した時の対処方法
では、株価が大暴落すると予知できた場合、事前にどのような対処方法を行えばいいのでしょうか?株価の大暴落に巻き込まれない方法についてご紹介していきます。
持っている株を売る
株価の値動きによる損失をできるだけ小さく抑えるためには、今持っている株を売ることが最善策です。
今の投資家の状況や心理を、VIX指数を見て予測しておくことによって、早めに売りに出すことが可能になります。
相場が下がっている時に株価暴落の予兆をキャッチすることができなければ、大暴落に巻き込まれてしまい、逃げ遅れてしまう可能性もあります。
一旦売って損失額を最低限に抑えることができれば、相場が落ち着いた段階でもう一度購入し直すこともできますので、まずはその時の損失を抑えることを最優先に考えましょう。
長期的に見て株の保有を続ける
株価が暴落しているタイミングでは、とにかく早く株を売りたいと思ってしまいがちです。
しかし、成長し続ける企業に長期的な目線で投資をしている場合、下落は一時的なものでその後株価が戻ってくる可能性もあります。
そのため、この銘柄は保有し続ける価値があるのかどうかを見極め、必要だと思う銘柄は長期的な目線で保有し続けることをおすすめします。
暴落を逆手に取り優良株を買う
株価が暴落しているタイミングでは、どの銘柄でも売られることが多くなっているので、普段は人気が高くて価格が高騰している銘柄でも安い株価となっていることが多くあります。
一時的に株価が下がっている時に優良株を購入することができれば、その後株価が上昇してきたタイミングで大きなメリットが得られます。
気になっている優良株や配当が高い銘柄を事前にチェックしておき、暴落時に購入を検討してみてはいかがでしょうか?
相場を見ない
株価が大暴落している時には、とにかくチャートが気になってしまい他のことが手につかなくなってしまうこともあるでしょう。
そのような状態に陥ってしまうと、冷静な判断ができなくなってしまうことが多くあります。
そのため、株価が暴落している時にはあまり相場を見すぎずに、最低限自分の保有株の見直しを行ったら株価を見ないで生活を行うようにしましょう。
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まとめ
いかがでしたか?
株価が大暴落するタイミングを完全に予知することは誰にもできません。
しかし、株価の暴落の予兆をキャッチすることができれば、事前に対処を行い、損失を最低限に抑えることが可能です。
そのため、普段から株価が急に下がることも想定し、しっかりとリスクヘッジをしておくようにしましょう。